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2010年9月23日木曜日

サッカーを愛する

ジャック・ティベールのコラムが好きだ。
サッカーマガジンに掲載される、ティベールのコラムは、サッカーの歴史に登場する選手、その舞台となるスタジアム、時々の試合、そしてそれらの時代を語る。
それは、私たちが日本におけるサッカーの伝説、釜本邦茂、杉山隆一、小城達典らがメキシコ、アステカスタジアムで成し遂げた快挙…アラビンボンバン、アラビンボンバン、ハポン・ハポンチャチャチャを語ることと同じだ。
 
ティベールはその時代の選手、その時代のサッカーを語りながら、現代におけるサッカーや選手達が置かれている現状を鋭く批判する。
ワールドカップ、スペイン優勝を賛辞しガーナの躍進を喜びつつ、FIFAの金権体質や特権、あるいはアフリカ諸国に置けるサッカー界の腐敗を嘆く。
現代のサッカーやサッカーを取り巻く世界に警鐘を鳴らしながら、サッカーを愛して止まないティベールのコラムに耳を傾けよう。そして、我々は本当にサッカーを愛しているのだろうか?と問いなおしてみなければならない。
 
トレーニングセンターは、日本サッカーの将来を担うサッカー選手を育てるところだ。そこに集まる選手達は、すばらしい才能を持った若者達だ。多くの指導者は、将来のJリーグ選手や日本代表選手を育てることを夢見る。そして、子ども達はそういった場所で活躍できることを夢見て練習に励み、トレーニングセンターに受かろうする。
「世界のベスト4になる」これはすばらしい目標で、日本のサッカーに携わる誰もが願う願いだ。
しかし、トレーニングセンターから何%のJリーガーが育つのだろう。スポットライトが当たる一人の陰に何十人の選手がいるのだろう。
 
本当にサッカーを愛する指導者とは、Jリーグや世界で活躍する選手を育てると同じ情熱で、生涯に渡ってサッカーを楽しみ、ペレやマラドーナ、現代ではイニエスタやシャビ、フォルランのプレーを見るために、世界のはてまで行きたいと思う大人を育てることではないだろうか?
サッカーが好き。サッカーをずっとしていたい。そんな子どもや大人がもっと増えたらいい。

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