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2018年12月13日木曜日

俺たちは 多治見の冬も 忘れない

多治見市招待少年サッカー大会。 突然真冬に放り込まれたような寒さの中、きれいな天然芝で罰ゲームのような開会式の30分を耐えしのぎ、カップ戦が始まった。 普段ベンチスタートが主なお勤めの選手も、11人制がゆえ先発フル出場の機会に恵まれて張り切った。昨年までは(負けて当たり前)のツラをしたやつらが(上位進出は最低ノルマ)のように緊張感をみなぎらせ、予選の3試合を戦った。出来不出来はさておき、とりあえず3勝1位抜けで決勝トーナメントへ。十数年前、県トレと市トレが先発を占め優勝がノルマだった時代とは大きく異なり、武器は持つが弱点も多い飛び道具と、武器すら持たぬ 頑張る しか取り柄のない足軽たち(笑)でどこまで食い下がれるか。
準々決勝は際どい競り合いをエースの1点で勝ちきりベスト4へ。準決勝の相手は王国静岡からの刺客1号・浜松東。サッカーどころらしい、スキルが高く、ゲームをよく知るバランスのとれた好チーム。先制を許すも、サルの群れを蹴散らすゴリラの突進で追いつき、じゃんけんに持ち込む(決勝戦以外は11人によるじゃんけん勝負)しぶとく勝ち抜きファイナルへ。相手は静岡からの刺客2号・清水PUERTO。必然か偶然か、半年前の多治見大会(2位T)決勝でPKで敗れた相手とのリベンジマッチだ。疑惑の先制点含め、二度にわたってリードを許すもそのたびに不屈の闘志で追いつきPK戦へ。5人制とはいえ、途中で2ゴールのリードを許しいよいよ万事休す。ここから奇跡の巻き返しをしてサドンデス6人目は五月に止められ涙したウメに順番がまわる。決めれば優勝のまさにV(ビクトリー)ゴールをしっかり決めてリベンジミッション完了。クールな8番に似合わないはじける笑顔を全員が囲む。4年前、U14代表と市トレ二人が引っ張るチームでさえ跳ね返された決勝で、同じく4年前に史上最弱(byWコーチ)と評価されていた世代が壁を打ち破った。
冷たい空気が張りつめていた土岐の丘の上のピッチで起きたいろんなドラマ。  
山がただ静かに見守っていた。

2018年11月20日火曜日

新人戦

名古屋少年サッカー新人大会。
BチームにAチームで活動している5年生を加え参加しました。
1回戦、PKで勝利。
2回戦、惨敗(>_<)

実力差は有ったけど、ここまでの点差程かな?

今まで言われてきた事を意識してたのか。
やろうとしている事をしてたのか。

ミスを恐れてチャレンジする事すらしなかったのか?

自分に勝てなきゃ、相手に勝てる訳は無いよね。
自分を信じれるように、自信を持てるように
これからも頑張っていこう!

そして戦う気持ちを持とう!
負けたくない、勝ちたい。
相手に。自分に。
その気持ちを全員から感じられなかったかな。

ま、ここからだね。
前に進んで行こう!








2018年11月2日金曜日

サッカー YouTube

どうもッ「南野拓実って、髪型で損してる感あるよねッ!」
で、お馴染み    Wコーチで〜す。

サッカー YouTube 番組  チャンネル登録アルアルです。

僕の定番のページです。
皆さんも気に入ったらチャンネル登録してみては?

①  ドリブル のドリ塾
https://www.youtube.com/user/tatsuyastyle
  教え方上手いと思う

②  サッカーの見方 を教えてくれる   LEOザ   です。
 このYouTuber(蹴球思想家でありラッパーのLEOザFBさん) は
毎日夜に 15分ものの サッカートーク番組を  更新してくれます。
僕は毎日欠かさず見てます。
https://www.youtube.com/channel/UCmsfo6_GmedEhParaNa3r9A
 最近では J SPORTS のfootの火曜にTV出演してるので、
知っている人も多いハズ?

そんなところです
それでは、 筑波支部のWコーチでした。「ババィ!」

2018年10月21日日曜日

乗り越える壁

土曜、日曜と多治見でのコパンカップに参加しました。
初日の予選リーグは1勝1敗2分。
力負けというよりも、やることをやらなかった自滅感。
2日目の順位トーナメントは初戦PK勝ち、準決勝は同点からアディショナルタイムに
コーナーから決められ敗戦。僕自身も勝手にPK戦になると思い
コーチングをしなかった事に反省です(^^;)
最後は勝って締めてくれた彼ら。
色んなチームと対戦して、出来た事出来なかった事、
見えたかな?
一人一人課題貰えたよね?僕も沢山の課題を頂きました。
乗り越えれるかどうかは自分次第!
一緒に頑張ろう(^^)

2018年10月17日水曜日

うさぎカップ

10月6日、7日はBチーム U10でうさぎカップに参加。
期待半分、不安半分で挑みました(^^;)
結果は2日間で1勝のみ…
勝てる試合も落とし、ミスも沢山出て。
でもここから!
チームとしての決まり事も増えてきた。
覚えておかないとね(^^)
個々での課題も見えてきたね。
さぁ頑張って乗り越えていこう!


2018年8月4日土曜日

俺たちは 門真の悲劇を 乗り越える

昨年、おそらく年間でもっとも大きな歓喜を味わった瞬間を迎えた門真で、真逆のドラマが待ち受けていた。昨年に続きフル出場した戦士も、満を持してエースに成長した選手も、人生で初めて決勝を経験するメンバーも、気持ちはひとつ
( 優勝するぞ! )

俺たちだけに許された連覇の権利。その偉業まで残り5分。リードはわずか1点。相手の鯰江FC関係者はもちろん、会場を埋める大阪のチームの面々の
( 名古屋に連覇させてたまるか! )
の意地が、完全アウェーの雰囲気をつくり出しプレッシャーをかける。残り4分で追いつかれ、ラスト1分で勝ち越しを許す。
台風一過で晴れた大阪の空に、やがて響いた絶望の笛。
あと少し。あとほんの少しまで迫っていたからこそ、悔し涙と嗚咽は止まるはずもない。
ほんの一年と少し前、負けて当たり前で悔しささえ見られなかった連中に生まれた変化。だからおまえらは少し誇っていい。

優勝はたしかに素晴らしい。連覇となれば奇跡に近い。どれほどの喜びと自信を得ただろうか。ならば敗北はなにももたらさないのか?
そうではない。練習で。ゲームで。大会で。そして決勝戦で。
うまくいったプレイ。拳を握るゴール。勝ち切った喜び。小さなミス。大きな失敗。悲劇のような結末。
それらのすべてが教えてくれる。うまくいった要因は?いかなかった原因は?突き詰めればきっとわかる。
栄光だけが教えてくれるのではない。ひとつ一つのプレイが。奪ったゴールが。重ねた勝利も。奪われた優勝も。すべてが教師となって教えてくれる。

すべてが教師である。



※ ご馳走の写真は大会レセプションパーティーのもの。接待責めにあい、決勝でスキが生まれました(笑)
チームフォトには奈良のものもあります。

2018年7月20日金曜日

ロシアW杯 総括

祭りが終わり、虚脱感と寂しさがやってくる。 同時にほとんど崩しかけていた体調が徐々に回復し、真夏の遠征にそなえてエネルギーを充電する。

W杯って本当に面白い。フットボールの質 でいえば、CLやプレミアのほうが高いのに、この祭典に魅了されるのは、そこに国を背負った男たちのドラマが凝縮されているからだろう。 単に自分と家族が食べるため の所属クラブならば、クロアチア代表の面々があれほど走るとは思えない。

日本のゲームをのぞき、印象に残った好ゲームは、ドイツの3ゲーム(メキシコ、スウェーデン、韓国) スペイン—モロッコ、ポルトガル—イラン、ブラジル—コスタリカ、決勝トーナメントに入ってからは、クロアチア—デンマーク、フランス—アルゼンチン、ブラジル—ベルギー なんかは殊更に面白かった。点の取り合いとなった ポルトガル—スペイン もエンターテイメントとしてはいいが、グループL初戦では、生か死か の悲愴感がない。

毎回いろんなことを学ばせてくれ、世界の潮流がどこに向かっているのかを教えてくれる祭典であるが、今回感じたことを。

それは、第三勢力の復権 であろうか。かつて 欧州vs.南米 の図式であって、後にアフリカの雄を巻き込み、アジアも力をつけてきたかに見えたが、4年前に惨敗し世界の勢力図から取り残されたかと思われた。今回、第一勢力を脅かし、決して 数合わせ ではない!ということを知らしめた。 日本は言うに及ばず、イランはポルトガルに本気で勝ちにいってたし、韓国もドイツ相手にほぼ望み薄にもかかわらず、(絶対点をやらない!) という気迫で守備をしていた。 かつては優勝経験国と優勝候補の第一勢力、それに準ずる第二勢力、そしてアジア、オセアニア、北中米(メキシコなど一部を除いて)は 第三勢力 と思われていた。一vs.二、二vs.三 で番 狂わせ はあって も、一vs.三ではほとんどなかった。それが今回は日本は言うに及ばず、イラン、サウジ、韓国も勝利をあげているし、しかも第一勢力相手にガチンコで分けたり、勝ちきったりした。もはや第三勢力というカテゴリーはないに等しい。前回ブラジル大会のコスタリカ、今回の日本。世界が予想だにしないミラクルを起こした国はわずかだったが、次回からはもっと増えるんじゃないか。今から本当に楽しみだが...カタールの冬か...ないな。そろそろ日本も「死の組」に入る頃合いだろうし(笑)

2018サムライinロシア 3

そしてベルギー戦。 魂のこもった戦い、心を揺さぶられたベストバウトだった。 8年前のパラグアイ戦よりも、はるかにエイトに、いや世界に近づいた瞬間だった。ただ、相手が上だった。ベルギーのサブを含めた戦力を数値化するならば、ドイツ、フランス、ブラジルと並んで実力世界4強の力があっただろう。まだそこまでは及ばないということだ。しかしそれに次ぐ 8強 の仲間入りならば十分に狙えることを世界に知らしめた。偶然の出来過ぎの1ゲームではなく、真の強国の仲間入りを列強が認めつつあるところまできた。20年前、ヒデが感じてたこと。4年前、本田や香川や長友らが抱いていた期待。それが幻想でなく現実のものとなった。日本でも、日本人でも 十分に世界と伍する戦いができるのだ、という。

最高の才能をそろえても、チームになりきれなかった'06年。チームの和を重視し守備を固めて16まで登ったが、チーム力として8強とはギャップがあった'10年。集った才能がチームとなりもっとも期待感を抱かせたが、初戦のメンタルですべてを失った'14年。初出場から20年の歳月を経ていろんなことを学んだ。だがもっとも変わったのは選手のメンタリティだと思う。今回躍動した20代の選手たちは、物心ついたときから日本代表がW杯に出場し、欧州でヒデ、小野伸二、俊輔らが活躍しているのを目撃している。そして中学・高校時代から世界を意識し、今は欧州のプロフェッショナルとしてフットボールで飯を食う。我々オールドファンのような世界への過剰な恐れなどない。 すなわちほとんど全員がヒデの肌感覚を無意識のうちに持ち合わせているということだ。

ただしこれで (次は8強だ!) などと世界をナメてはいけない。メンタルとして、ようやく欧州の中堅どころと並んだに過ぎない。上にあげた4強に、ベスト4に入ったクロアチアにイングランド。イタリア、オランダ、アルゼンチン、スペイン。さらには南米やアフリカ勢にメキシコ、USA。打ちのめされてもまったく不思議でない国々はいくらでもある。組み合わせの運に恵まれ、本大会での幸運を授かり、ようやく見えてくるのが8から先の風景だ。
平均寿命で尽きるとして、あと楽しめるW杯は7回か...。アジア予選は行けるだろう。4回はグループL敗退だ。3回突破して、うち一度くらいは4強まで行けんかな。いずれにせよたしかなことは、老後の楽しみは存在する ということだ。一人くらい関わった選手が活躍するシーンでも見られんかな。実現したらホントに死んでもいいんだけど。

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まず、確実に失敗すると断言した代表が、結果としてベスト16に進出したことには驚きを禁じえないし、素直に謝罪したい。
では、今大会のチームづくりと戦い方が成功だったのか というと、それもまた答えはでないと思う。なぜならコロンビア戦開始数分の PK → 退場 のスペシャルプレゼントが結果に多大な影響を及ぼしたのは確かだからだ。あれがなければ勝ち点3が手に入ったか甚だ疑問だし、その後の戦いがどうなっていたかわからない。大迫の突破やゴールはたしかに見事だったが、世界のメディアが書き立てたように、あれはコロンビアの自爆だった。

その一方で、セネガル戦は素晴らしかった。ミスで重ねた失点を迫力ある攻撃で取り返した、という目に見える形ではない。4年前、コートジボワールの前に、あきらかに腰が引けた戦いをした似たようなメンバーが、堂々と対峙し、ボールを動かし、相手をコントロールし、攻め、仕掛け、崩し、そしてアグレッシブな守備をする。格上と思われていたアフリカ勢に一歩も引けを取らず、いやむしろ飲んでかかっていた。彼らの心境の変化か、西野さんの魔法の話術か、とにかくこのメンタリティが本当に素晴らしかった。

そして最終節ポーランド戦。すでに 死に馬 となっていた欧州の古豪には圧勝の予感すら漂ったが、待っていたのは違った現実だった。敗北したこと ではなく、決勝トーナメントを見すえ主力を温存する、というかつてこの国になかった選択と、バックアップメンバーでは、死に馬にさえ蹴られるのか という現実だった。
ラスト十数分の 試合放棄 はありえない。女子アジアカップの日豪戦の最終盤のような、(握手して互いに次ラウンドへ行こう) というなら十分に理解できるし、今なら小学生でさえ時間を使っての逃げ切りはスタンダードだ。しかし、自らの命運を、セネガルの攻撃力vs.コロンビアの守備力 という天秤にかけて祈る なんて選択は普通はできない。 1点を取るために、スキルと戦術を磨きに磨き、緻密に計算しつくしてゴールまでの道のりを構築する日本と違い、相手のわずかなミスをつき、あるいは一瞬の走力や異次元のパワーでビルドアップを省略してゴールを陥れるセネガルだ。もしもアディショナルタイムにセネガルが追いつき、日本が敗退 という結末が待ち 受けてい たら、心に残るわだかまりはいかほどのものだったろうか。ポーランド戦で1点を取りにいき、逆にカウンターで失点し敗退する。どちらもありうる可能性だが、胸を張って帰れるのははたしてどちらだろう。私にはできない。私にはできないが、そのギャンブルに挑み、勝った西野監督を心底尊敬する。

2018サムライinロシア 1

大昔の野球の話で恐縮だが、広島にいた 安仁屋 という沖縄出身の選手が活躍したとき、地元では大騒ぎだったそうだ。島人(しまんちゅ)の若者が、本土で通用するなんて信じられない! なんて感じで。
時は流れ、沖縄の高校が甲子園で優勝しても誰も不思議と思わず、出身選手がプロで活躍しても騒ぎにもならない。当然だ。同じ人間、同じ日本人、という フラットな目線で見ているし、そこにはリスペクトとか差別とかの感覚もない。
二十数年前、野茂がアメリカに渡った時もそうだった。日本人がメジャーでやれるのか?という懐疑心の中で彼が活躍し、その後続いた大勢の日本人選手が、同じベースボールプレイヤーとして互角に渡り合えることを証明した。今ではダル、マー君、オータニらは活躍して当たり前、メジャーの中でも 一番 を期待してしまう国民さえ多いだろう。わずか二十年で日本人の能力が飛躍的に上がるわけはなく、これは単に意識が変わっ た に過 ぎない。(こんな小さな島国の人間が、大陸の欧米人に勝てるわけがない) という敗戦国の卑屈さも手伝って、過剰にリスペクトしていた時代から意識が変わっただけなのだ。

サッカーにも同じことがいえる。奥寺、尾崎が欧州に渡ったときは、ごく一部の特別な選手しか通用しないだろう と思われていたが、現在では (日本人でもフツーに通用する) という感覚に変わっている。 身長や体格・パワーが幅を利かせるNBAバスケやヘビー級ボクシングならいざ知らず、サッカーにおいては フィジカル・スピード だけじゃない部分で十分に渡り合える、ことに気づいたのだ。
最初に気づいたのはヒデだった。U17、U20のワールドユースで世界を体感した彼は欧州・南米・アフリカの選手と対峙し、過剰なリスペクト(恐れ)を抱かず、自分(たち)のやれるこ と、かなわないこと をフラットに見極めた。結果、28年ぶりの五輪で、過剰な恐れを抱いていた西野(ロシアW杯代表監督)と衝突し干される羽目になった。
あれから22年。まことに皮肉なことに、その西野さんが率いる代表が、世界を驚かせた。

2018年6月28日木曜日

オヤジたちのイタリア紀行 3 ー ローマの平日 ー

> いよいよ最後の訪問地ローマに到着。ホテルに荷物を預け、昼食は林Cご希望のカルボナーラの名店(ガイドブック掲載)にGO。探せども探せども見つからず、しかたなく近くのお店に一か八かチャレンジ。これが奇跡の大当たり!激しく旨いペンネとワインに感動。これがあるからいきあたりばったりの旅はやめられない。そしていよいよ明日、特別な日がやってくる。
>
> 6月19日。W杯に出場すらしていないイタリア・ローマにとってはいつもと変わらない火曜日が、日本人にとって、サッカーファンにとっては四年に一度の特別な日であることは間違いない。憎んでも憎みきれないわが代表が世界の晴れ舞台で四年ぶりにリベンジマッチを戦う。現地時間PM2時キックオフ。
>
> その前に午前中は恒例のオプショナルツアー。スペイン広場、トレヴィの泉、コロッセオ等定番の観光地を巡る。ガイドのガブリエラさんが上手な日本語で案内してくれ、楽しい半日観光になった。されど本日のハイライトはローマの名所でも世界遺産でもない。帰り道でビアとパニーノをテイクアウトして帰還。シャワー浴びて身と心を清め決戦にそなえる。
>
> 試合の経過は省略。みなさんの目撃したとおりだ。開始すぐのミラクルのような幸運が降りそそぎ、ゲームに大きな影響を与えたのはたしかだろう。このゲームだけで、選手や監督を評価するのは控えたい。が、2.3戦目に楽しみが続くことになったのもまたたしかだ。
>
> イタリア最後のディナーは、ガブリエラさんに教えてもらった名店 BACCANO トレヴィの泉の近くにあるゴージャスな雰囲気のお店。ようやくありつけたカルボナーラのブカティーニと、魚料理は身ぶるいするほどのおいしさ。締めのカプチーノでフィニッシュ。カネに糸目をつけずに豪遊するつもりで来たのに、もはや遊ぶ体力と食欲がないことを思い知らされた。オヤジたちのイタリア紀行は明日幕を下ろすが、世界の祭典はまだまだこれからだ。
> ただ、今日という一日を、なんでもないローマの平日を、きっと忘れないだろう。
> グラッツェ!ローマ。アリベデルチ!イタリア。
>

オヤジたちのイタリア紀行 2 ー トスカーナの風に吹かれて ー

ミラノをたち芸術の都フィレンツェへ。連泊する駅近くのホテルに着いて驚いた。歴史を感じさせる荘厳な建物だが、部屋の前の写真には陛下や米大統領のものまで飾ってある。こんなジャンキーのオレらが足を踏み入れてよいものか。築数百年の重みを感じるが、崇高なばかりではない。床は波うちでこぼこで、歩くたびきしむ音がする。壁はところどころ剥がれ、どこからか虫が湧いてくる。オッさんふたりだからいいようなものの、妻と一緒だったらえらいことだったな。
>> 街そのものが美術館といわれる古都フィレンツェの、ドゥオモ周辺を散策する。中世ルネッサンスの趣きをつぶさに遺しながら、アジアの貧しい地区から来たような人びとがたくましく商売する露店も軒を連ねる。お土産とランチのお店を探していると、偶然大画面テレビでW杯を放映しているテラスのお店を見つけてIN。特別な美味というわけではないが、ヨーロッパにしては暑いほどの日差しを浴びながら アルゼンチンーアイスランド の好ゲームに酔いました。ワンプレートと2.3杯のワインで長居しては申し訳ないので後半は部屋観戦。夕方、林Cはいつものようにすっかり寝入り、ひとり呑みでも行くかと思ったが、やっぱりお腹が空いてこないので結局スーパーで買った生ハムとチーズ少々を肴にひとり部屋呑み。クロアチアーナイジェリア戦を観ながら、今宵はトスカーナワインに酔う。
>>
>> 翌朝。世界遺産の絶景を眺めながら最上階のレストランで至高の朝ごはん。本日はオプションでつけた ウフィツィ美術館などをめぐるツアー。サンタマリア・デル・フィオーレ大聖堂やベッキオ橋に足跡を残すが、元々美術芸術に対する興味も理解もないオッさんふたりには残念ながら退屈な時間だった。 昼食はガイドさんおすすめのトラットリア YELLOW 。ビアとワインとタリアテッレと念願のトスカーナステーキに舌鼓。二度と食せないごちそうを堪能。夜は毎度のように寝入ったヤツを放置し、伊藤シュウの酒場放浪記 in イタリア・フィレンツェ。ホテル近くの地元民しか行かないような小さなバールで、宅配ピザよりはるかに旨いピッツァをビアとワインで流し込む。酔った勢いで隣の席のチキータにビアをごちそうしナンパに挑んだが、言葉が通じずあえなく撃沈(涙)。
>> トスカーナの優しい風が傷心をなで、いつまでも明るい夜に浮かぶ半月がアジアのオヤジを見守り、極上な時間が流れていった。
>>

オヤジたちのイタリア紀行 1 ー 世界百名スタジアム9 ー

ロシア行きを断念し代わりにイタリアに行くことにした。二人合わせてちょうど百歳の記念すべき旅。 初めてのヨーロッパから20年。前回から6年ぶりの通算9カ国目はカルチョの国。そして初めて、現地観戦とは縁のない純粋な観光旅行。どんな珍道中になるのやら。
>>
>> 五十を過ぎて、シニアといっていい年齢にさしかかり、自分へのご褒美として初のビジネスクラス利用を懇願したが、相棒にあっさりと却下され今回もエコノミーでのフライトである。十数時間の苦痛を覚悟していたが、トランジットのフィンランドまでは10時間弱の距離で意外と楽。さほどのストレスもなく ミラノ・マルペンサ空港に着陸。インテリスタのおじさんの運転でホテルまでのドライブ。重厚な建物だが部屋はスタイリッシュでかっこいい。支配人おすすめのリストランテを聞きだしてIN。モッツァレラの前菜、マルゲリータとスパゲッティとワインフルボトルを注文した。現地時間は20時だが、時差の関係で体感は午前3時。ここが頑張りどころなのに、林Cが時差に耐え切れずドロップアウト。ワインひとくちとピザ一切れで退場し、残りの料理とほぼ一本の赤をひとりで完食。さらにカプチーノとドルチェでフィニッシュにたどり着く。ミラノまで来て大食い選手権のような修行。やっぱりひとりで来るんだったわ(笑) けどモッツァレラとアルデンテのスパは信じられないほど美味かったよ。
>>
>> 翌日は念願のサンシーロツアー。幸運にも参加者は僕らだけということで気を遣わなくていい。地下鉄で移動し、スタジアムに入場。正式名称 スタディオ ジュゼッペメアッツア イン サンシーロ。かつて数々のドラマが生み出され、近年は長友、本田が躍動したカルチョの聖地に身を置く高揚感。ピッチサイドのベンチからロッカールームまで見学できて感激だった。12時過ぎに大聖堂まで戻り終了、のはずが、同い年のガイド 豊田さんのご厚意で サネッティ(元インテル選手)が共同経営するリストランテに連れてってもらい、三人で打ち上げ。シェフおすすめの料理の数々に激ウマの赤白ワイン。二時間近く飲み食いし、帰りにはサービス残業でオペラ座も案内していただき、充実した一日になった。ただ…残念なのは、15時過ぎまで飲み食いしたおかげで、夜遅くなっても満腹感が消えることはなく、結局夕飯は駅の売店の軽食(パニーノ)で済ませた。美食の国に来てこの体たらく。やはり年齢には勝てないようだ。ポルトガルースペイン の垂涎カードを観ながら、ビアとワインをちびちび飲る。うちより小さなテレビだが、まだ陽の高いゴールデンタイム(現地20時)に普段味わえないジャンクフードと酒。日本ではありえない幸福感にひたる。ちなみに林Cは本日も時差に勝てず爆睡。