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2013年2月6日水曜日

ベストバウト

ベストバウト − 最高の戦い − とでも訳そうか。
'90年代 '00年代 ベストバウトは、ワールドカップ○△大会準決勝の  ...vs... てなかんじで使う。
ちなみに、Aの諸君が教わっているHコーチは、'80年代世界の国際ゲーム、ベスト5 のうち、3試合を生観戦しています。ほんとにアホですね(笑)
 
少し意味合いが違うが、自チームの今シーズンのベストバウトは○△...という表現もします。
2012年 わがAチームのベストバウトは?と問われれば、迷いなく、門真の二日目 4位トーナメント準決勝 (対戦相手忘れた) と答えます。
磐田大会決勝でも、愛知FC戦ドローでもなくね。
ボールポゼッションは20〜30%もなかったか。ラスト10分は10%を切ってただろう。圧倒的に支配されながらも、実は決定的ピンチは一度もつくられず、しのぎきったんだな。ここにフットボールの神髄があると思う。スペイン、ブラジル、オランダ、アルゼンチン...。スキルと能力で圧倒する敵を相手にし、なお、勝機をうかがい足元をすくう。それができるのがフットボールであり、それが、世界の民を熱狂させる要因なんだ。10月にフランスを破った日本の戦いがいい例だ。バスケ、ラグビー、バレー、...それらの球技で、あの戦力差では意外な結末はありえないと思う。
 
昔、支配する側だったとき、ボールを回したおし80%以上のポゼッションで圧倒しても、まさかの敗戦をすることがあった。ゴールにへばりつき、守備一辺倒の相手を見下し、蔑んで、不運なカウンターでやられても (内容で完勝だからいいだろ) とすり替えた。 ああ、ほんとうに甘かったなあ。柔道のように「優勢勝ち」があるわけじゃなし。保持する手ごまの戦力で、相手と駆け引きし、1%の勝機をうかがう。それこそが、フットボールの醍醐味なのに。
そんな意味で、あのゲームはことしのウチの象徴的な試合だ。「へたくそは走れ」を体現し、スキルで勝てない相手をドローに引きずり込み、PK方式で先へ進む。これもサッカーなんだよ。バルセロナ は憧れだけど、世界にひとつし かないじ ゃない。それ以外は「打倒バルサ」になるしかないんだ。僕たちはバルサにはなれないけれど、バルサを倒したセルチックにはなれるかもしれないよね。
 
ほんとうにいい戦いだった。PK戦においても、おかしな小細工せず、ただ強く、魂こめてける。それでいいんだ。技術はないけど、パワーなら負けない。それがおまえらじゃないか。
 
 
 

2013年2月4日月曜日

ふたつのサッカー


※11月頃に下書き

サッカー部の中日大会も佳境に入り、クラブにも属してる選手には毎日がサッカーで埋まり、楽しくてしかたないだろう。

「クラブで習ってるサッカーと、学校の部活動で教わってるサッカーが違うので、混乱しています」

ちょうどこの時期にこんな声を聞いた。
まあそんなことは当然だ。

どちらが上質か、なんて議論するつもりは毛頭ないが、100人の指導者がいれば100通りのサッカーがある。我がイーグルスのスタッフの面々も「言ってることが違うじゃん!」なんてツッコミ入れられてるかもね(笑)

いいですか、フットボールに『正解』などはありません。その時々の流行や指向はあれど、パーフェクトな戦術なんて聞いたことがな いし、ま ったく異なる戦術やシステムで栄光を掴んだチームは無限にある。けれども、それでいいんです。みなさんが目にする『代表選手』なんて典型ですよね。クラブと代表の監督が、まったく同じサッカーを目指している、という記事を見たことがありません。(80年代のディナモ・キエフを除き)

つまり、選手というのはやっぱり『駒』で、結局使う監督の求める仕事をさせられる訳ですよ!

ジェフに就任したオシム監督が、それまでの常識を覆すトレーニングを選手に課し、耐え兼ねた選手がある日反発した。

「こんなトレーニングでは選手が壊れます。もう少し改善を検討していただけますか」(byキャプテン)
「よくわかった。ならば君が指導者になったときにそうしなさい」(byオシム)
このエピソード好きだ。
そうなんだ。複数の組織に属したら、それぞれのボスの言うことに従うまでだ。ときにそれが正反対の方向であってもね。要求された仕事をまっとうできる。選手でも会社員でも、そんな『駒』は、たくましいじゃないか!

だから悩むことなんてない。兵隊は兵隊らしく、王様の言うことを聞けばいいんです。ただし、シリ〇や北〇鮮と違い、王様が(間違ってる)と思ったときの、離れる自由は与えられているのですから。

ジェフ市原の後日談。進言したキャプテンの「オシム監督についてきて本当によかったっス!」

一度でいいから、こんなコメント言われたい(笑)


サッカーIQ

* 10月下書き
 
 
今は選手の能力(とくにセンスやクレバーさ)を数値化?するボキャブラリとして「サッカーIQ」なる新語が横行しているようだ。
15年以上も昔から、私とH氏で使ってた「サッカー偏差値」という造語をパクられたようで気分悪い(笑)
 
ただ、昔も今も、指導者が選手に求める資質は変わらないんだなあ、と思う。
'80年代、この国で少年に求められる資質は うまい はやい 賢い がんばる だった。
'90年代 アヤックスの育成指標は 4S1P(スピード、スキル、スタミナ、???、パーソナリティ)だった気がする。
 
走る速さ、クイックネス、判断の早さ、キックの威力、パスの精度、コントロールの巧みさ、ドリブルのうまさ、...
といった目に見えるスキルと違い、コントロールの方向、止めるのか・ワンタッチで出すのか の判断、ドリブルかパスか、攻守の切り替え、...
などの目に見えない部分の質、に偏差値(IQ?)の違いを見出してた。
 
武C世代が初めての教え子だった。1年きりだったり、2年・3年とみたりして十数年、今年の子どもたちは記念すべき「10クール(学年)目」だ。
過去の6年生と比較して、サイズと身体能力は上位半分には入る。潤世代(2005年組)より上だろう。もちろん今のレギュラーの半数程度に関してだが...
そのかわり、そのフィジカル以外は圧倒的に劣っている。スキルの高い選手は何人かいるが、そのスキルがチームに効果的に還元されてるわけじゃないので、それはスキルが高いとは言わず、「個人技」のみがまあまあ、ってことになるんだろう。そして悲しいほどに低いのがこの「サッカーIQ」というヤツだ。
もしかしたら、過去最低なんじゃないか!? いや、イーグルス1年目に比べればマシかもしれんが...(笑)
昔から通にウケそうな(サッカークイズ)を出しては、子どもたちのマニア度を測ってた。経験上、マニア度が高いほど、IQも高かったのだが、今年に関してはそれが当てはまらない。マニア度が低くてIQも低い、というのは同じだが、マニア度が高くても(そこでドリブルかよ!?)なんてプレイがあったりもする。
 
まあ嘆いていてもしかたない。そういう時代で、こういう世代だ、と思うしかない。
かつて、IQが高くてもフィジカルが弱点の選手を嘆いたもんだ。それに比べれば、まだ可能性がある。
フィジカルの進化に要する時間は膨大だが、IQの進歩は突然やってきたり...しないか(笑)