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2010年10月14日木曜日

フォルラン

< フォルラン >
ディエゴ・フォルランは2010FIFAゴールデンボール賞を受賞した。
アスリートとして輝いたフォルランは受賞にふさわしい。
フォルランの祖父は1962年チリワールドカップの代表監督。父は1974年西ドイツワールドカップの選手だ。学業においては、成績優秀。自国のスペイン語以外にも、4カ国語を自在に操る。
フォルランはアルゼンチンのインデペンディエンテで輝き、マンチェスター・ユナイテッドで輝かず、スペインビジャレアルとアトレティコ・マドリードで輝いた。
準決勝オランダ戦、映像はファンブロンクホルストに先制点(素晴らしいロングシュート)を決められ、悔しそうに顔を歪めるフォルランを映し出す。そして、前半終了間際、美しい弾道を描いたの同点弾を決め、母国応援団の前へ走る姿を追う。
彼の一挙手一投足が絵であり、サッカーを体現する。ウルグアイ4位の立役者であり、アスリートとして輝き、サッカーをすることの喜びや、サッカーという競技の楽しさを世界中の人々に伝える。彼がゴールデンボール賞を受賞することは当然のことだと私は思う。
 
ワールドカップは世界の祭典であり、世界中の国々から人種や民族を超えて人々が集まる。世界中のサッカーを統括するFIFAはサッカーの良さを伝えると同時に人種差別撤廃や国々の融和を訴える。
フォルランは世界基準の人間だ。サッカー選手として、アスリートとして。彼自身がクラシック音楽の指揮者や演奏家、あるいは著名な絵画の芸術家と同じような芸術品そのものなのだ。
FIFAが彼にゴールデンボール賞を与えたのは、フォルランの才能を認め(日本人が浅田真央のアスリートしての才能を認めるのと同じ)、サッカーの良さを伝えるメッセンジャーであるからだろう。
 
小林可夢偉。F1待望の新人。母国日本に凱旋した彼に、地元神戸から応援団が駆けつける。可夢偉はいう。自分に期待していただける日本の人々に、F1の良さや、アスリートしての自分をお見せできて本当に嬉しい。満足そうな彼の表情から国際人としての誇りが伝わってくる。
 
今は時代が急速に国際化している。情報、メディアがそれを加速させる。
我々学校教育に携わる者やプロのサッカー指導者が目指すのは、国際人を育てることだ。
そのためには、我々が国際基準の人間とはどんな人間なのか知らねばならない。

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