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2011年6月13日月曜日

ドリル練習って、なーんだ。

ちびっ子を指導していて思うことを書こうと思う。でも、指導してるとは、おこがましい。Wコーチです。

時々、自分の息子がこの子達ぐらいの歳だった頃のことと今目の前にいる子達を重ね合わせて、うちの息子よりずいぶん上手い子供がいるなぁ。とか、いや、こ部分では自分の息子のほうが、いいなぁとか、ふと、思うことがある。

サッカーのような球技は小学校に入る前からやっていれば、上達が早いとどこかのTVで見たか聞いた。それを信じて、小学校に入る前から、毎週土曜と日曜はマンションの内の敷石の庭でボールを蹴っていた。自分がサッカーの経験がある訳ではないので、指導方法は蹴ることと止めることが中心である。運ぶこと=すなわちドリブルのフェイント等は僕の経験がないので、全く教えることができなかった。また、リフティングも僕はある種の偏見があり、リフティングというサッカーから派生したショーのような部分があることと、自分で何回もできないこともあり、子供にリフティングを練習しろと言ったことはなかった。

まず、やったのが、浮いたボールを足のスィートスポットに確実に当てること。ボールをワンバウンドで投げてやり、靴紐の部分にボールを当て僕に返す。上手くいけば誉めてやり、上手くいったときの感覚を覚えさせること。右足と左足を交互に満遍なくやった。そのころ僕はガンバ大阪の稲本選手が好きで、Jデビューした頃から彼の左足のロングシュートのイメージがあり、そんな選手になって欲しいなぁと、親バカは思っていました。

これができるようになってからは、近くの公園で、僕がゴールキーパー、彼がシューターで、ゴールキーパーからわざと弾む玉を投げ、ボールの下に足が入れやすいようにして、インフロントキックでゴールを狙わせ、両足で10点ずつ取るまでやった。僕の得点はスィートスポットにあたったシュートは1点でそうでないシュートは0点にした。「このシュートはいい。1点!」「このシュートは失敗だ。」との認識が生まれて、だんだんと本人の得点の評価と僕の得点の評価が近くなり、足の感覚が研ぎ澄まされてきていると感じた。

雨の日にサッカーがお休みの日は、家の中で1号球程度に柔らかなサッカーボールとミニゴールでボレーシュートやトラップの練習をした。マンションのお隣のお宅の側の壁にはずいぶんボールを当てたなと思う。家の障子は破れているのが普通で、畳表も擦り切れてしまった。部屋の電化製品もシュートの餌食になった。リビングに置いてあった石油ファンヒーターは結構ボールの衝撃に弱く、2台がイカレテしまった。小学の頃の彼の靴下は足の裏に穴が空くことが多く。足をよく使っているからだと靴下の穴に満足していた。また、トラップはゆっくりフワッとした玉で始めて、だんだん意地悪な玉を投げトラップを徹底させた。トラップは世界を制すると今でも思っている。いいトラップは時間的余裕を作る。コンマ何秒の差が相手より自分をより有利に展開できる。ボールを持ったときの最初の動作である。美しいトラップの使い手はベルカンプ。数々あるスーパーなトラップのうち、1998年ワールドカップのアルゼンチン戦のロングボールのトラップからベルカンプのトゥキックのシュートが瞼に焼き付いて離れない。

自分に指導できた、「止める。」「蹴る。」はそこそこできるようになった。しかし、小学1年の7月から名古屋のクラブチームに入って、うちの子はドリブルが全くできないことに、ショックを受けた。クラブチームの子供たちは、シザースやダブルタッチをいとも簡単にやっている。うちの子は全くできない。クラブの練習が終わって、親子練習の時間ができてしまった。クラブの練習でできなかったダブルタッチを親ができないのに居残り指導をした。つまらないから彼は泣き泣きやっていた。 そういえば、Jが始まった頃JEF市原(現在の千葉)にリトバルスキーがいたが、彼の得意のドリブルはダブルタッチだったなぁ。今でも歴代ドイツのナンバー1のドリブラーと聞く。そんなのを今のイーグルスの子供たちも簡単にできるようになっている。

話が長くなったが、今日の本題は、ドリル練習です。ドリルをしっかりしてダブルタッチを磨いて、自然に、意識しないのに、相手がくるとダブルタッチで抜けられるようになるまで、何千回、何万回と練習してくだいな。 つまらないドリル練習も、いつかは試合で使われる。その時、ドリル練習が報われる。 ジダンだってマルセイユ・ルーレットを何千回、何万回と練習したと言うではないか。君たちもそれくらいすれば、ジダンの足元に近づくことができるはず。

きょう、「ドリブルのドリル練習やるぞー」といったら「エーッ。コーチ‥‥。」って声がしたが、この読者はあすから「やるぞー」に変わるかもしれない。 いや、きっと変わるはずだ。

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