Translate

2018年7月20日金曜日

2018サムライinロシア 3

そしてベルギー戦。 魂のこもった戦い、心を揺さぶられたベストバウトだった。 8年前のパラグアイ戦よりも、はるかにエイトに、いや世界に近づいた瞬間だった。ただ、相手が上だった。ベルギーのサブを含めた戦力を数値化するならば、ドイツ、フランス、ブラジルと並んで実力世界4強の力があっただろう。まだそこまでは及ばないということだ。しかしそれに次ぐ 8強 の仲間入りならば十分に狙えることを世界に知らしめた。偶然の出来過ぎの1ゲームではなく、真の強国の仲間入りを列強が認めつつあるところまできた。20年前、ヒデが感じてたこと。4年前、本田や香川や長友らが抱いていた期待。それが幻想でなく現実のものとなった。日本でも、日本人でも 十分に世界と伍する戦いができるのだ、という。

最高の才能をそろえても、チームになりきれなかった'06年。チームの和を重視し守備を固めて16まで登ったが、チーム力として8強とはギャップがあった'10年。集った才能がチームとなりもっとも期待感を抱かせたが、初戦のメンタルですべてを失った'14年。初出場から20年の歳月を経ていろんなことを学んだ。だがもっとも変わったのは選手のメンタリティだと思う。今回躍動した20代の選手たちは、物心ついたときから日本代表がW杯に出場し、欧州でヒデ、小野伸二、俊輔らが活躍しているのを目撃している。そして中学・高校時代から世界を意識し、今は欧州のプロフェッショナルとしてフットボールで飯を食う。我々オールドファンのような世界への過剰な恐れなどない。 すなわちほとんど全員がヒデの肌感覚を無意識のうちに持ち合わせているということだ。

ただしこれで (次は8強だ!) などと世界をナメてはいけない。メンタルとして、ようやく欧州の中堅どころと並んだに過ぎない。上にあげた4強に、ベスト4に入ったクロアチアにイングランド。イタリア、オランダ、アルゼンチン、スペイン。さらには南米やアフリカ勢にメキシコ、USA。打ちのめされてもまったく不思議でない国々はいくらでもある。組み合わせの運に恵まれ、本大会での幸運を授かり、ようやく見えてくるのが8から先の風景だ。
平均寿命で尽きるとして、あと楽しめるW杯は7回か...。アジア予選は行けるだろう。4回はグループL敗退だ。3回突破して、うち一度くらいは4強まで行けんかな。いずれにせよたしかなことは、老後の楽しみは存在する ということだ。一人くらい関わった選手が活躍するシーンでも見られんかな。実現したらホントに死んでもいいんだけど。

0 件のコメント:

コメントを投稿