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2011年11月25日金曜日

リスペクト

Education and Soccer
 
‐Respect‐その2
 
まだ耕してない花壇には、この季節になってもサルビアがいっぱいさいていて、それを抜きながら話します。
「ここの花壇は土もフワフワしていて、いいですね。」
「学校で出る草や葉を腐葉土として利用しているのです。」
「よく手入れがされていますね。」
「この花壇の前に保健室がありましてね、具合の悪い子が外を見た時、花が咲いていれば気持ちが安らぐと思うのです。」
「そうだったんですね。」
朝8時に学校へ行った時から、昼過ぎまでずっと作業をしていました。
 
植え込みの中や、芝生に入って応援する子どもたち。近道だからといって、無造作に植え込みを踏んでいく子どもたち。耕された花壇にある足跡。[ボールを壁にぶつけないでください]の看板がある壁に向かってボールを蹴る子ども。注意しない大人。
 
「リスペクト」とは、利用させていただいた施設に対して、あるいは世話をしていただいた人達に対して 「ありがとうございました。」という気持ちを持つだけでも、お礼を言うことだけでもありません。
「リスペクト」とは、そこにあるものの良さに気づき、それを賞賛したり、大切にしたりしようとすることであり、世話をしてくださっている人たちの思いを知り、その思いに応えようとしたり、感謝の気持ちを伝えたりすることです。
 
大会などでは、本部にお礼を言いに行きます。二人が代表でしゃべります。一人はその日、選手がどんな思いでプレーをしたか伝えます。一生懸命プレーしたことや、そこで得られたことを伝えることで、世話をしていただいたことに報いたいからです。もう一人は施設や世話をしていただいた方々にお礼のことばを言います。
「ぼくは、今日いいシュートが打てて良かったです。」
「今日一日この学校を使わせていただいてありがとうございました。一日お世話をしていただきありがとうございました。」
お家の人にも感謝の気持ちを伝えます。
「今日、3試合目にいいプレーができて勝てたのは、お家の人達の応援があったからです。ありがとうございました。」
1勝1引き分け1PK負け2敗、得点4失点5。8チーム中、8位。……子どもたちはこの日何を得たのでしょう。 
 
帰る時、花壇にはきちんと苗が植えてありました。
 

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